上位20%集団に入る方法
上位20%集団に入る方法
「上位20%集団」とは、100人いたら上位20位以内の集団のことです。
受験でお馴染みの「偏差値」で考えると、偏差値は58以上。国公立大学や中堅私立大学に合格できます。
上位20%集団と聞くと、「レベルが高い集団」のように感じるかもしれません。しかし、割合で考えると「5人に1人」。
「物凄く難しい」とか「絶対にムリ」とか、そんなレベルでは決してありません。
現在上位50%くらいにいる人(つまり、平均的な人)であれば、
「上位20%以内の人達をライバル視するだけ」
で上位20%集団に入れる可能性があります。
この記事では、「その理由」と「上位20%集団に入るメリット・デメリット」について紹介します。
また、本題に入る前に「働きアリの法則」についても紹介します。
働きアリの法則
「働きアリの法則」とは
- 20%はよく働く
- 60%は普通に働く
- 20%はサボる
つまり、
- よく働くアリ
- 普通に働くアリ
- サボるアリ
の割合は「2:6:2」になる
といった法則です。(北海道大学の長谷川英裕氏らが実験で発見した経験則)
人間にも似たような現象が起こる
この「働きアリの法則」と似たような現象が「人間にも」起こります。
例えば、学校の授業
学生の方であれば、「学校の授業」を思い浮かべてみてください。
周りを見渡したときに、授業を
- 真剣に聞いている人
- そこそこ聞いている人
- 全く聞いてない(寝てる)人
がいませんか?
もちろん、「2:6:2」という綺麗な割合にはなりませんが、近い値になっているはずです。
例えば、職場
会社員の方であれば、「職場」を思い浮かべてみてください。周りを見渡したときに、
- 真面目に働いている人
- そこそこ働いている人
- サボっている人
がいませんか?
このように、人が集まって「集団」になると、自然と3つのグループに分かれていきます。
そして、その割合は概ね「2:6:2」になります。
現在どの集団に属していますか?
学校や会社などの集団に属していれば、
- 上位20%集団
- 上位20%~80%集団
- 下位20%集団
のいずれかに属しているはずです。
自分の意志でその集団に属していますか?
しかし、それは「自分の意志」ではなく、「周りの環境」に影響されている可能性があります。
働きアリは「周りの環境」に影響される
「働きアリの法則」には、続きがあります。
よく働くアリを取り除くと、残ったアリの中からよく働くアリが20%出現する。
そして、
- よく働くアリ
- 普通に働くアリ
- サボるアリ
の割合は「2:6:2」になる。
サボるアリだけ集めても、その中からよく働くアリが20%出現する。
そして、
- よく働くアリ
- 普通に働くアリ
- サボるアリ
の割合は「2:6:2」になる。
つまり、「よく働くのか」、「サボるのか」は「周りの環境」で決まるということです。
人間も「周りの環境」に影響される
似たような現象が「人間にも」起こります。
例えば、「学校の定期テストの順位」を思い浮かべてみてください。
前回のテストの順位が「21番」だった場合
1学年100人で、前回のテストの順位が「21番」だったとします。
次回のテストは何番を狙いますか?
前回よりも極端に勉強量を増やしたり、減らしたりしますか?
おそらく、前回と同じくらいの勉強量で、同じくらいの順位(もしくは少し上の順位)を狙うのではないでしょうか?
突然、順位が「1番」になった場合
では、少し極端な例ですが、自分より上位20人が他の学校に転校したとします。すると、自然と順位が「1番」に繰り上がります。
この場合、次回のテストは何番を狙いますか?
「21番」だった頃と同じ心理状態で勉強に取り組めますか?
おそらく、多少なりとも勉強に対するアプローチが変わるはずです。
「1番を狙えるはずだ!前回よりももっと勉強量を増やそう!」
と思うかもしれませんし、
「1番は目立つからイヤだな・・・。ちょっと勉強量を減らそう。」
と思うかもしれません。
また、周りの人達から「1番を狙え!」とプレッシャーをかけられるかもしれません。
いずれにしても、「集団の中では、自分の思考が周りに影響されてしまう」ということです。
現在の実力は、本来の自分の実力ではない
つまり、「現在の実力は、本来の自分の実力ではない」ということです。集団によってコントロールされた実力です。
そして、一旦、自分を集団の中で「ランク付け」してしまうと、そのランクを自分の居場所と思い込み、そのランクに応じた行動をするようになります。厄介なことに、これらは無意識的に実行してしまいます。
集団内の実力差はそこまでない
そもそも、集団内の実力差はそこまでありません。それなのに、集団によってコントロールされた「ランク」を自分の実力だと思い込むのは得策ではありません。
例えば、「高校生」であれば、「高校入試」を突破しています。「会社員」であれば、「入社試験」を突破しています。
それらの試験には、ほぼ同じレベルの人が集まってきます。自分より物凄く実力のある人は、ワンランク上の高校や会社の試験を受けているので、同じ試験を受けることはありません。(稀にそのような人が紛れ込んできますが、その人数は多くはありません。)
つまり、「現在属している集団内では、実力差はそれほどない」ということです。
集団のどこにでも入れる実力がある
実力差がないということは、「集団のどこにでも入れる実力がある」ということです。
つまり、上位20%は、本来の実力を出し切れば余裕で入ることができます。
※ ただし、先述のように、集団の中には、物凄く実力のある人達が若干紛れ込んでいます。おそらく割合にして2%程度です。これらの人達と肩を並べるためには、相当な努力が必要となります(才能もある程度必要)。
逆に考えれば、残りの98%の人達とは十分勝負できるということです。
上位20%集団に入る方法
長くなりましたが、ここからが本題です。
冒頭で、上位50%くらいにいる人(つまり、平均的な人)であれば、
「上位20%以内の人をライバル視するだけ」
で上位20%集団に入れるとお伝えしました。
その理由を説明します。
「上位50%の人」は、集団の力によって、無意識のうちに「上位50%の役割」を果たそうとしてしまいます。「上位50%の人」だろうと「上位20%の人」だろうと、本来持っているポテンシャルの差がそれほどないにも関わらずに、です。
このような思考になってしまうのは、「自分の上に人がいるから」です。だったら、その人達を意識の外へ排除してしまえばいいだけのことです。
「上位20%以内の人をライバル視」すれば、「上位50%から上位20%までにいる人達」を意識の外へ排除することができます。集団の見えない力に負けることはなくなります。
上位20%集団に入るメリット
上位20%集団に入るメリットは「実力がどんどんついていく」ことです。
授業を真面目に聞いていれば、学力はどんどん伸びていくし、仕事を真面目にしていれば成果はどんどん出てきます。そして、残りの80%集団の人達との差もどんどん大きくなっていきます。
その差は、時間が経てば経つほど大きくなります。
例えば、学生であれば、
学力が伸びる
→難関大学に合格
→夢の実現、大企業に就職、など
また、会社員であれば、
真面目に働く
→周りから信頼される
→出世して大きなプロジェクトを任される、など
マラソンと同じように、「上位20%集団」と「残りの80%集団」との差はどんどん広がっていきます。
逆に考えると、早めに上位20%集団に入っておかないと、追いつくのに時間がかかるということです。
上位20%集団に入るデメリット
一方、上位20%集団に入るデメリットは「周りの人よりも忙しくなる」ことです。
例えば、会社員の場合、
- 真面目に働く人
- そこそこ働く人
- サボる人
の3人がいれば、上司は当然「真面目に働く人」に仕事を任せたくなります。そのため、「真面目に働く人」は、どんどん仕事が増えて、周りの人よりも忙しくなります。
その忙しさに耐えるだけの「体力」や「精神力」が必要です。
また、上位20%集団に入るのデメリットがもう1つあります。
「仕事を任される」ということは、「上司からの評価が高い」ということです。そのような評価を受けていると、「周りの人から嫉妬される可能性」があります。
「自分よりも上にいるのが許せない」という心の狭い人達をはねのける「精神力」や「コミュニケーション能力」も必要となります。
どの集団に入るかは自分で選べる
- 「上位20%集団」を目指すのであれば、「上位20%集団の人達」をライバル視すればいい。
- 「上位20%~80%集団」を目指すのであれば、「上位20%~80%集団の人達」をライバル視すればいい。
- 「下位20%集団」を目指すのであれば、「下位20%集団の人達」をライバル視すればいい。
つまり、「どの集団に入るかは自分で選べる」ということです。
どの集団が良いとは一概には言えません。どの集団にも「メリット」と「デメリット」があるからです。
例えば、下位20%集団の場合。
会社員であれば、メリットは「サボっているのに、給料をもらえること」です。ある意味「勝ち組」です。
デメリットは、「周りの人から白い目で見られる」、「リストラの対象になってしまう」などです。
このように、どの集団にもメリットとデメリットがあります。そして、どの集団に入るかは自分で選ぶことができます。
もし、
「自分の夢を実現したい」
「将来お金を多く稼ぎたい」
と思うのであれば、「上位20%集団」に入ることをおススメします。「上位20%集団にいる人達をライバル視するだけ」だけで入ることができます。それほど難しいことではありません。