忍耐力を鍛えよう!快適な現代だからこそ
忍耐力を鍛えよう!快適な現代だからこそ
忍耐力とは「つらいことや苦しみなどを耐え忍ぶ力」のこと。
「忍」という字には、なんとなく日本の伝統を感じます。「忍者(ニンジャ)」にも使われてますし。
おそらくですが、「忍耐力」は日本人にとって伝統のようなもの。
だったような気がします。つい数十年前までは・・・
「快適な環境」VS「忍耐力」
世の中は日を追うごとに「快適に」なっています。
夏でも冬でも快適な室内。
遠方への移動は車や飛行機。
鬱陶(うっとう)しい人に対しては「〇〇ハラスメント」のイエローカードを提示できる。
しかし、「快適な環境」と「忍耐力」とは相反するもの。
世の中が「快適」になればなるほど「忍耐力」は不要になっていく。忍者がいなくなったように、忍耐力もなくなっていくのかもしれません。
でも、忍耐力って不要なんでしょうか?
おそらく、そんなことはありません。
忍耐力が不要になりつつある現代だからそこ、忍耐力を鍛えることをおススメします。
この記事では「忍耐力を鍛えるべき理由」と「忍耐力の鍛え方」について紹介していきます。
なんで忍耐力が必要なのか?
なんで忍耐力が必要なんでしょうか?
理由は大きく3つ。
1つ目は、人間関係が良くなるから。
2つ目は、心に余裕ができるから。
3つ目は、成長できるから。
理由その1:人間関係が良くなる
忍耐力のある人は、人間関係が良くなります。
逆にいえば、忍耐力のない人は人間関係で苦労します。
例えば、暑さに対して忍耐力のない人は、すぐに冷房をつけてしまう。
体感温度は人によってバラバラ。自分が「暑い」と感じても、他の人は「寒い」と感じているかもしれません。その場合は、反感を買うことになります。
このような状況は、男性と女性がいっしょの場合に起こりやすいかもしれません。男性と女性とは体感温度が違うと言われていますし。夫婦仲が悪くなる原因の1つとも言えます。
忍耐力のない人と友達になりたいか?
「忍耐力のない人」と友達になりたいでしょうか?
ちょっとしたことですぐに怒りだす。
いろんな注文をしてくる。
すぐにあきらめてしまう。
正直なところ、付き合うのが面倒くさいというのが本音ではないでしょうか。
忍耐力のない人を雇用したいと思うか?
「自分が会社の社長になった」と想像してみてください。
忍耐力のない人を雇用したいと思うでしょうか?
すぐに会社を辞めてしまう。
すぐに「〇〇ハラスメントだ」と言ってくる。
これも正直なところ、面倒くさいと感じてしまうのが本音ではないでしょうか。
忍耐力のない人は嫌われやすい
つまり、忍耐力のない人は嫌われやすいということ。
「一匹オオカミのように生きていくから、嫌われても別に構わない」
という強者もいるかもしれませんが、今の世の中で一匹オオカミのように生きていくことなんてできません。生きている限り、必ず誰かの支えが必要となります。
人に嫌われると、結局は自分が損をします。
忍耐力があると人間関係が良好になりやすい
つまり、忍耐力がある人の方が、良好な人間関係を築きやすいということです。
理由その2:心に余裕ができる
忍耐力が必要な理由2つ目。「心に余裕ができる」。
忍耐力がある人は、多少のつらいことや苦しみに対してなんとも思いません。
例えば、真冬でも半袖で歩いている外国人。
たまに見かけますよね。見てるこちらが寒くなってしまいます。
でも、話しかけたら、きっと笑顔で「ハロー」と言ってくれる。一方、真冬の屋外で日本人に話しかけたら、渋い顔で「何?」と言われてしまいそうです。(※あくまで筆者の個人的なイメージです。)
どうやら、半袖で歩いている外国人は、日本人より体温が高いらしい。
寒さに耐える力が強い、つまり、寒さに対する忍耐力が強いとも言えます。
このような人は、寒さに対して余計な気を遣う必要がありません。つまり、心に余裕ができやすくなります。
この例に限らず、忍耐力があると余計な心労が減るので、心に余裕が生まれやすくなります。
理由その3:成長できる
忍耐力が必要な理由3つ目。「成長できる」。
成長するためには、少なからず忍耐力が必要です。
やりたくないことも、ときにはやる。
壁にぶつかったときにも、あきらめずにチャレンジし続ける。
「受験勉強」や「スポーツ」がイメージしやすいかもしれません。
受験勉強よりも、スマホなどで遊ぶ方が楽しいに決まっています。でも、そこを我慢しなければ成績は伸びません。
スポーツも同じ。レベルアップのためには、地味できつい基礎練習を繰り返す必要があります。
また、受験勉強にしろ、スポーツにしろ、いつかは必ず「挫折」を味わう日がきます。そこで腐らずに努力を続けた人だけが、さらなる高みに辿り着くことができる。
自分を成長させるために「忍耐力」は必須とも言えます。
忍耐力は重要。でも、その価値が下がりつつある
これまで説明してきたように忍耐力は色んな意味で重要。にもかかわらず、忍耐力の価値が下がりつつあります。
冒頭でも説明したように、どんどん世の中は快適になっていきます。
「できる限りラクをしたい」と思うのが人の性。
例えば、階段とエスカレータが並んでいたら、ついエスカレーターを選んでしまう。
ですが、「ラクすること」と引き換えに「忍耐力」も失われていきます。
見方を変えれば、現代はチャンス
でも、見方を変えれば、現代はチャンスともいえます。
なぜなら、忍耐力のない人がどんどん増えていくから。
自分が忍耐力を身につければ、忍耐力のない相手に対して優位に立ちやすくなります。才能では絶対に勝てないような相手だったとしても。
忍耐力の価値が下がりつつある現代だからこそ、忍耐力を鍛えることをおススメします。
忍耐力を鍛えるには
「忍耐力を鍛える」とは、「つらいことや苦しみをもっと我慢できるようにする」こととイメージされるかもしれません。
ですが、この記事の「忍耐力を鍛える」は少し意味が違います。
「自分自身を鍛え上げることで、つらいことや苦しみを感じにくくする」
という意味です。
例えば、「腕立てを10回やれ!」と言われたときに、「つらい」「苦しい」と感じるのは最初だけ。毎日腕立てを続けていれば、そのうちに筋肉がついてきて、10回くらいは屁でもなくなります。むしろ、適度な運動ができて心地よく感じるかもしれません。
このように「つらさ」や「苦しさ」は自分次第で変わるもの。
「だったら、自分を鍛え上げて『つらさ』や『苦しさ』を軽減しましょうよ」
というのが、この記事における「忍耐力を鍛える」の意味です。
忍耐力には2種類ある
忍耐力には、大きく分けて2種類あります。
それは、「心の忍耐力」と「体の忍耐力」。
とはいっても、両者は密接に関わっています。
心の忍耐力が弱ければ、体の忍耐力も弱くなります。「病は気から」という言葉が正にそれを表しています。
逆に、体の忍耐力が弱ければ、心の忍耐力も弱くなります。例えば、先述の腕立て伏せのように、体力がなければ、少しの負荷でつらく感じてしまいます。
つまり、「心」と「体」の両方を鍛えることで「真の忍耐力」を手に入れることができます。
「心」が弱いと思えば「心」を重点的に、「体」が弱いと思えば「体」を重点的に鍛えることをおススメします。
一度は「つらさ」や「苦しさ」を乗り越える必要がある
「心」を鍛えるにしても、「体」を鍛えるにしても、一度は「つらさ」や「苦しさ」を乗り越える必要があります。
例えば、階段を上る場合。
普段からエスカレーターしか使わない人は、「駅の階段」ですら苦痛に感じてしまいます。場合によっては息切れをしてしまうかもしれません。「心」も「体」も弱くなっている典型です。
熊本県には、釈迦院御坂遊歩道という日本一長い階段(3,333段)があります。
この階段を登り切った人はどうでしょうか?
「駅の階段」くらいで、つらく感じるでしょうか?
おそらく、駅の階段なんて楽勝に感じるはずです。
このように、一度「つらいこと」や「苦しいこと」を経験しておくと、「つらさ」や「苦しみ」に対して耐性ができます。
「つらさ」や「苦しさ」を乗り越えるには
ただ、ラクな方に流れてしまうのが人の性。
たった一度であろうとも「つらさ」や「苦しさ」を乗り越えるのは簡単ではありません。
「3,333段の階段を上れ」と言われても尻込みしてしまいます。(元気な人は喜んで行くかもしれませんが・・・)
そこで、おススメなのが次の2つです。
1つ目は、ポジティブな面をひたすら見続けること。
2つ目は、コミュニティに所属すること。
この2つのいずれかを実践することで「つらさ」や「苦しさ」を乗り越えやすくなります。
ポジティブな面をひたすら見続ける
物事にはネガティブな面もあれば、ポジティブな面もあります。
例えば、富士山に登山する場合であれば、
ネガティブな面は、つらいこと。苦しいこと。
ポジティブな面は、素晴らしい景色が待っていること。達成感が待っていること。
ポジティブな面をひたすら見続ければ、足は自然と動いてくれます。
つまり、「ネガティブな感情をポジティブな感情で打ち負かしてやろう」という考えです。いわゆるポジティブシンキング。
どんなにつらいこと、苦しいことにも、ポジティブな面が必ずあります。その面をひたすら見続けることで、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
コミュニティに所属する
とはいっても、1人だけではネガティブ感情に勝てないかもしれません。
1人だけでは厳しそうであれば「コミュニティに所属すること」をおススメします。コミュニティとは「会社」や「学校」、「家族」などの集団のことです。
コミュニティには仲間がいます。仲間といっしょだと「つらいこと」や「苦しいこと」に対して、一歩を踏み出しやすくなります。
「部活」がイメージしやすいかもしれません。例えば、野球部。
野球部に所属すれば、半強制的にきつい練習をさせられることになります。おそらく、自分1人だけだったら、逃げ出してしまうようなきつい練習を。
でも、仲間(チームメイトや監督)がいれば、なんとかやりきることができます。
そして、その経験を一旦してしまえば、多少のこと(例えば、体育の授業)は辛く感じなくなります。
自分1人だけでつらいことや苦しいことに立ち向かうのはなかなかできません。ですが、仲間がいれば、立ち向かうことができます。
まとめ
忍耐力を鍛えるためには、一度は「つらいこと」や「苦しいこと」を乗り越える必要があります。
そこで、おススメなのが次の2つ。
1つ目は、ポジティブな面をひたすら見続けて、ネガティブな面に打ち勝つこと。
2つ目は、コミュニティに所属して、仲間達といっしょに「つらいこと」や「苦しいこと」を乗り越えてしまうこと。
一度乗り越えてしまえば、耐性がつきます。つまり、忍耐力がつきます。
忍耐力が不要になりつつある現代だからこそ、忍耐力には価値があります。忍耐力に自信のない方は鍛えることをおススメします。