ポカミスは「原因」を見つけて、徹底的に「対策」すべし
ポカミスは「原因」を見つけて、徹底的に「対策」すべし
ポカミスとは、
「普段なら簡単に出来ることが、ふとしたきっかけで出来なくなったときに発生するミス」
のことです。うっかりミス、ケアレスミス、凡ミスなんて呼ばれることもあります。
例えば、計算ミス。
8+7=
普段ならこんな計算を間違えることはないと思います。(答えは15)。
しかし、こんな計算でも、「ふとしたきっかけ」が原因で間違ってしまうことがあります。
計算ミスに限らず、どんなことにも「ポカミス」はつきもの。機械のように完璧にミスなくできる人なんていません。
ポカミスが発生するときには、必ず「ふとしたきっかけ(原因)」があります。
その「原因」を見つけて、徹底的に「対策」すれば、ポカミスの発生確率を限りなく低く抑えることができます。
逆に考えると、
- 原因を見つける
- 対策をする
この2つをやらない限り、ポカミスは永遠に繰り返されることになります。
ポカミスを甘く見てはいけない
「ポカミス」は「たいしたことのないミス」と思われがちです。
たしかに、多くの場合は、大きな問題にはなりません。
しかし、稀に「ポカミス」が「重大なミス」になることがあります。
例えば、人命に関わるようなポカミス
例えば、人命に関わるようなポカミス。「車の運転に関わるポカミス」や「医療現場におけるポカミス」など。
これらのポカミスはたとえ些細なことであっても、取返しのつかない事態を引き起こしかねません。
計算ミスであっても・・・
計算ミスは軽視されがちです。
たしかに、普段の計算ミスであれば、小言を言われる程度で済むと思います。
ですが、入試の場合はどうでしょうか?
計算ミスの「1点減点」のために不合格になる可能性もあります。たった1点の差で。
また、数学の問題は序盤で計算ミスした場合、ドミノが倒れていくように、終盤も次々と間違える可能性があります。1問30点の問題だったら、大ダメージ。
入試で失敗した場合、志望校に行けない、もしくは、浪人することになります。
つまり、自分の将来の夢をあきらめるか、人生の大切な1年を棒に振ることになります。
きっかけは、たかが「計算ミス」なのに・・・。
ポカミスを甘くみていると、痛い目に合います。
「ヒヤリ・ハット」に注意すべし
「ヒヤリ・ハット」って何?
ヒヤリ・ハットとは、言葉通り、ヒヤリとしたり、ハットしたりすることです。
例えば、車を運転していたら、子供が急に飛び出してきて、ヒヤリとしたり、ハットとしたりするようなことです。
「ヒヤリ・ハットの法則」って何?
ヒヤリ・ハットの法則(ハインリッヒの法則とも呼ばれています)とは、
「1件の重大な事故の背景には、
29件の軽い事故が起きており、
300件のヒヤリ・ハットの事例が潜んでいる」
というものです。
ヒヤリ・ハットを何回も経験していると・・・
つまり、
「ヒヤリ・ハットを何回も繰り返していると、重大な事故になりますよ」
ということです。
しかし、これはあくまで確率の話。
ヒヤリ・ハットが1万回起こっても、重大な事故にならない場合もあるし、逆に、たった1回でも重大な事故になる場合もあります。
ポカミスはなんとしても根絶すべし
「ポカミス」も「ヒヤリ・ハット」も同じようなものです。
「ポカミス」を何回も繰り返せば、「重大なミス」につながります。
運が悪ければ、1回目のポカミスが重大なミスになる場合もあります。
つまり、ポカミスはなんとしてでも根絶すべきです。ポカミスを甘くみてはいけません。
ポカミスを防ぐ2つの方法
ポカミスを防ぐ方法は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、「再発防止」する方法
2つ目は、「未然防止」する方法
それぞれについて説明していきます。
ポカミスを再発防止する方法
ポカミスの再発防止とは
ポカミスの再発防止とは、
「1度経験したポカミスを再発させないこと」
です。
2度目以降は絶対に阻止すべし
1度経験したミスは、なんとしても2度目以降は阻止しなくてはなりません。
仏の顔も三度まで
「仏の顔も三度まで」という言葉があります。
この言葉をよくよく考えれば、仏ではない普通の人であれば、2度目、もしくは、1度目で怒り出してしまう、ということです。
重大なミスにつながる
また、先述のように、ポカミスの回数が増えれば増えるほど、重大なミスにつながる確率がどんどん高くなっていきます。
信頼を失う
怒られないかもしれません。
重大なミスにならないかもしれません。
しかし、確実に信頼を失っていきます。
「あの人は、ポカミスばっかするから任せることができない」
このような烙印を押されてしまうと、挽回するのはたいへんです。
2度目以降のポカミスはいろんな意味で、大ダメージになる可能性があります。
1度経験したポカミスは、なんとしても2度目以降は阻止しなくてはなりません。
再発防止をするためには
同じポカミスを繰り返さないためには、
- 原因を徹底的に考えること
- 対策を徹底的に考えること
- 対策を徹底的に体に覚え込ませること
の3つが重要です。1つでも欠けると、ポカミスを再発する可能性があります。
原因を徹底的に考える
ポカミスするときには、必ず「ふとしたきっかけ(原因)」があります。まずは、その原因を突き止める必要があります。
計算ミスにも、必ず原因があります。
例えば、計算ミスをしてしまう原因は
- 字が汚くて他の数字と間違えてしまう
- ある特定の計算(35-17=)などで間違えてしまう
- 暗算力がないのに、暗算で計算して間違えてしまう
など。
対策を徹底的に考える
原因を解明できたら、次は対策を考えます。
計算ミスの原因が「字が汚くて他の数字と間違えてしまう場合」であれば、対策は、当たり前ですが「字をきれいに書くこと」になります。
しかし、字が汚い人にとっては、字をきれいに書くことは簡単ではありません。
簡単にできない対策は失敗に終わる可能性があります。(再発リスクが高い。)
どうしても字をきれいに書けなければ、「絶対に判別ができるように、少し大げさに数字を書く」などの対策も考えられます。
簡単にできる対策でないと、「絵に描いた餅」になる可能性があります。
対策を徹底的に体に覚え込ませる
原因を発見した。
対策も考えた。
ですが、これだけではまだ不十分。
例えば、字を大げさに書こうとしても、油断した瞬間に昔の字が出てくる可能性があります。体に染みついたクセはなかなか修正することができません。
対策を体に覚え込ませる必要があります。徹底的に。
何回も繰り返すことで、クセを修正することができます。
10回で足りなければ20回
20回で足りなければ30回
と繰り返せばいいだけ。
回数を増やすことで必ず克服できます。
回数を繰り返すのはたいへんなことかもしれません。ですが、ポカミスを引き起こして後悔するよりはマシです。
何度も言っているようにポカミスを甘くみてはいけません。
ここまではポカミスの「再発防止方法」について説明してきました。次はポカミスの「未然防止方法」について説明していきます。
ポカミスを未然防止する方法
ポカミスの未然防止とは
ポカミスの未然防止とは、
「今までに経験してないポカミスを未然に防ぐこと」
です。
難易度が高い
未経験のポカミスを未然に防ぐ。かなり難易度の高い方法です。
「来年、宇宙人が地球にくるけど、どうすればいい?」
みたいな質問をされているようなものです。そんなことわかるはずがありません。
かといって、宇宙人がくるのに、指をくわえて待っているわけにもいきません。
未然防止をするためには
未然防止するためには
- シミュレーションすること
- 経験者に聞くこと
- 本やネットなどから調べること
の3つが重要です。
シミュレーションする
宇宙人の例は少し現実離れしているので、イメージしやすい「入試」で考えてみます。
例えば、1週間後に入試を受ける場合であれば、頭の中で入試当日に自分を飛ばしてみます。
そして、当日のことを「時系列で」イメージしていきます。頭の中で考えるのが難しい場合は、紙に書くことをおススメします。
朝起きる
→ ご飯を食べる
→ 電車に乗る
→ 試験会場に着く
→ ・・・
こんな感じです。
この過程で、起こりそうなポカミスをひたすら書き出していきます。
「受験票は持ったか?」
「筆箱は持ったか?」
「時計は持ったか?」
のように、ひたすら書き出します。
書き出したものをチェックリストにします。
このチェックリストを確認することで、ポカミスの発生確率を引き下げることができます。
ただし!
所詮は自分の想像の範囲内のことなので、抜け漏れが発生してしまいます。
これだけでは不十分です。
経験者に聞くべし
未然防止が難しい理由は、自分が経験したことがないから。だったら、経験者に聞けばいいだけのことです。
自分自身がその分野で世界一の経験者でない限り、自分よりも経験豊富な人が必ずいます。
受験生であれば、先輩や先生。社会人であれば、先輩や上司。友達も経験豊富な場合があります。
経験が多いほど、ポカミスの経験も多くなります。それらを克服した経験も多くなります。
これらの人に相談すれば、「こんなポカミスには気を付けろ!」などのアドバイスをもらうことができます。
本やネットなどから調べるべし
周りに相談できる人がいなければ、自分で調べるしかありません。
よくあるポカミスであれば、本やネット、テレビなどから情報を集めることができます。
未然防止を考えるタイミングは?
- シミュレーションすること
- 経験者に聞くこと
- 本やネットなどから調べること
この3つのことを実践することで、ポカミスを未然防止できる可能性が高くなります。
しかし、これらを実践するのには、かなりの時間と労力を必要とします。頻繁にやってたら、他のことに手が回らなくなるし、考えている間に期限がやってきてしまうかもしれません。
未然防止を考えるのは、「絶対に失敗できない!」、そんなときだけにすることをおススメします。
例えば、
自分の進路を決めるとき
人命がかかるとき
社運がかかるとき
などです。
ポカミスを完全に防ぐことはできない
再発防止をどんなに頑張っても、未然防止をどんなに頑張っても、100%ポカミスを防ぐことはできません。
人がやることなので、多少なりともミスは発生します。
ポカミスしても大丈夫な状況を作るべし
どんな人でも1回はポカミスする可能性があります。
であれば、最初から1回はポカミスする前提で考えていくことも大切です。
例えば、計算ミスでー10点引かれるのであれば、合格最低点の+10点以上取れるように準備する、など。
つまり、-10点スタートの考え方です。この状況でも志望校に合格できるようにしておけば、計算ミスなど恐れることはありません。
できれば、2回許容できるように
ただ、「ポカミスを1回だけ許す」では、心もとないので、2回までは許容できるようにすることをおススメします。
1回だけだと「1回しかポカミスできない」という無駄なプレッシャーがかかってしまいます。
2回であれば「ポカミス1回は大丈夫!」と心に余裕ができます。
一番重要なのは「ポカミスは恐ろしい・・・」という気持ち
「ポカミスだから、まあいいや」
なんて思っているうちは、絶対にポカミスをなくすことはできません。
そして、実際に取返しがつかない状況になって、後悔することになります。
「このポカミスが最悪の場合、どのような事態を引き起こすか?」を想像することが大切です。どんなポカミスでも運が悪ければ、自分の人生にとって取返しのつかない事態を引き起こす可能性があります。
はっきり言います。ポカミスが多い人はこの先の人生で必ず後悔します。
「ポカミスは恐ろしい・・・」
この気持ちを持って、ポカミスを徹底的に潰すことをおススメします。
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